Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen. It is harder to crack a prejudice than an atom.

「マイホームの常識」にだまされるな! 知らないと損する80の新常識

「マイホームの価格は、これからまだまだ下がり続けます。」ショッキングな書き出しで始まる本書は、マイホーム購入のみならず、賃貸も含めた不動産市場の変化をふまえた新しい常識をまとめた本である。例えば、次のようなものだ。

不動産の情報開示がすすんでいる

不動産が売りに出されても、実際にいくらで契約が成立しているか、これまで不動産業者だけが知っている情報だった。しかし、最近ではかなり情報開示が進んでいる。例えば「レインズ・マーケット・インフォメーション」では、不動産流通機構(REINS)が管理する物件の成約価格を、個人情報に配慮して、住所や面積について少し抽象度をあげて公開している。また、土地総合情報システムからは、所有者の了解のもと、具体的な価格が知ることができる。しかし、まだ情報が都心部に偏っている。政府は、2015年にすべての不動産取引の情報をデータベース化し、売買価格も掲載されるというプロジェクトを進めている。

郊外住宅は、将来的に大きく価値を下げる可能性がある

周知のとおり、日本は本格的な人口減少社会を迎えており、都市部でも地方同様、限界集落ができることが懸念されている。そこで政府は数年前から「コンパクトシティ」の概念を唱え、最近は一歩進めて「エコ・コンパクトシティ」を提唱している。コンパクトシティの概念は、公共施設や上下水道といった社会インフラを鉄道の主要駅周辺にあつめ、行政の効率を高め、その近くに住んでもらうことで、自動車中心の生活から自転車中心のエコな生活を推奨するというものである。この取組が進むと、必然的にインフラが整わない郊外住宅の価値が下がることになる。

住宅のリフォームは、自分でやる時代

日本でリフォームといえば、業者に頼むのが当たり前だが、欧米では個人で実施することが多い。ところが最近は自分でやるという人も増えてきた。楽天の人気ショップに「壁紙屋本舗」があり、おなじみの白いクロスだけでなく、海外製のしゃれた壁紙がラインナップされている。この壁紙屋本舗は賃貸住宅向けにきれいにはがせる壁紙も販売している。自分でリフォームをやるというのは、もちろん住宅コスト低減につながる。

おわりに

著者は不動産関係のコンサルタント会社の会長であり、割り引いて読むべきところ(=自社の宣伝)もあるが、不動産業界の方には常識であるだろう「政府の住宅施策の方向性」といった数々の情報が、コンパクトにまとめられている本ではなかろうか。

以上

「マイホームの常識」にだまされるな! 知らないと損する80の新常識
長嶋 修 著
2013/3/18 発行

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