Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen. It is harder to crack a prejudice than an atom.

ゴーマニズム宣言スペシャル コロナ論

専門家の言うことを鵜呑みにせず、王様の耳はロバの耳と言える漫画家 小林よしのり氏が新型コロナウイルスに伴うマスコミ、政府、専門家の対応を容赦なしにぶった切る本である。

データでみるコロナウイルス

2020年5月1日、政府の専門家会議は、新型コロナウイルス対策の状況分析と提言を発表し、これを受けて政府は4日、全国一律5月いっぱいの緊急事態宣言延長を決定した。

マスコミでは連日、新規感染者数が報道されたが、小林氏は発症日ベースの流行曲線と、実効再生産数の2つが重要と言う。

発症日ベースの流行曲線を見ると、全国で4月1日、東京で3月30日にピークを迎え、5月の時点では下り坂になっている。コロナウイルスの潜伏期間は平均で5.8日のため、感染のピークは、全国で3月26日頃、東京では3月24日頃になる。つまり緊急事態宣言前にはピークを迎えていたことになる。

実効再生産数は、1人が何人にうつしているかを示す数値で、1.0以下になれば感染者数は減る一方となるため、これが感染収束への境界値となる。実効再生産数のグラフによると、全国、東京とも4月1日には1.0を下回り、4月10日の時点で全国で0.7、東京で0.5となっていた。つまり、4月7日に緊急事態宣言を発令する必要がなかったと言う結論になる。

緊急事態宣言は効果があったか?

前述の発症日ベースの流行曲線を見ると、4月7日の緊急事態宣言は、効果がなかったことがわかる。発症日ベースの流行曲線の傾きが、急降下しても良さそうだが、宣言前後で傾きは変わらない。政治家、専門家、マスコミに不都合な真実である。

新型ウイルス対策には、2つの方法がある。ロックダウンや自粛で封じ込める「抑圧策」と国民の6割程度に感染させ集団免疫を獲得することで封じ込める「緩和策」だ。日本やイギリスは「緩和策」から「抑圧策」に変更したが、世界で唯一「緩和策」を取り続けた国がある。スウェーデンだ。

スウェーデンとイギリスの人口100万人あたりの感染者のグラフや、人口100万人あたりの死者数のグラフを比較すると、グラフの推移はほぼ同じである。「抑圧策」は効果がないにも関わらず、経済が大打撃を受ける。

日本人にとっては脅威ではない

日本の新型コロナ死者数は、世界でも特に少ない。諸説あり理由は確定していないが、要因の一つとして確実にあると思われるのが、日本人の「清潔好き」の国民性だ。日本に住んでいるとピンとこないが、欧米人の慣習は次のようなものだ。

フランス在住の日本人によると、フランス人は食事の前もトイレに行ったあとも手を洗わない。日本のような熱い風呂はないし、シャワーも週2、3回程度である。また、英仏翻訳者による海外生活の書籍によると、欧米では、英仏では家で靴を脱ぐ方が多数派になりつつあるが、米国では「靴を脱ぐのはズボンを脱ぐのと同じ」という観念を持っている年配の人も多いとのこと。

日本人に死亡者が少ない理由の候補として、次にあげられるのが、自然免疫の強化と交差免疫というものだ。自然免疫は、もともと体が持っている免疫で、BCGといったワクチンによって、強化されるという説がある。交差免疫はコロナウイルスが過去に感染したウイルスと似ていれば、免疫反応が働き、ウイルスの増殖を抑え込むことができる。日本人の多くが旧型のコロナウイルスに感染していた可能性があるということだ。

おわりに

本書では、いつものようなに、政府、マスコミが報じない不都合な真実に切り込んでいる。また、経済の打撃から自殺者の増加への懸念を表明している。ちょうど先日、自殺者が前年比で増加傾向になったとの報道があった。小林よしのり氏の懸念が現実の数字として現れだしたようだ。

以上


ゴーマニズム宣言スペシャル コロナ論
小林よしのり 著
2020/8/24 初版発行

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