Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen. It is harder to crack a prejudice than an atom.

ワークマンはなぜ2倍売れたのか?

本書は、作業服専門店からアウトドアウェアメーカーとして事業を拡大したワークマンを日経クロストレンドの記者が取材して、ワークマン躍進のポイントを書籍としてまとめたものだ。

店舗運営力

ワークマンは、店舗運営力の優れた会社だ。店舗のサイズ、棚割りを標準化し、マニュアルを作り、余計なことはしない。アウトドアウェア店舗としてのワークマンプラスは、2018年9月にららぽーと立川立飛に1号店をオープンさせた。その後、店舗オープンのノウハウはマニュアル化され、新規オープンの店舗及び既存店の改修で、2020年3月には、ワークマンプラスは全国175店舗になっている。

商品開発力

ワークマンは、他社製品を仕入れ、販売する典型的な小売業だった。しかし今や、自社で製品を企画し、自社ブランドとして、アウトドアの「フィールドコア」、スポーツの「ファインドアウト」、防水服の「イージス」を持つ。作業服からアウトドアへの進出のきっかけとして、バイク乗りやキャンパーから一部の製品が良いと評価されたのは有名な話だが、ワークマンは、さらに進めて、インフルエンサーを商品開発に協力してもらっている。インフルエンサーへの報酬は、現金ではなく、ブログやYoutubeへのアクセスが増えるように協力することとあたりは現代的だ。

データ分析力

作業服は40年間やってきたので勘と経験でどうにかなるが、普段着、アウトドアウェア、スポーツウェアは門外漢なので、ワークマンはデータを重視しているとのこと。その文化を社内に根付かせるために、全社員にはデータ分析講習が義務付けられている。そして部長の登用条件にもデータ分析力が加わり、さらには、経営幹部にも毎年、復習のための講習を課している。データ分析と言っても、高度な統計ツールを利用するわけではない。EXCELを使って分析できるようにするのが目標だ。例えば、商品企画部の社員がどのサイズのどの色が売れているか仮説を立てて分析するといったことが普段の光景のようだ。

おわりに

ワークマンは、コロナ禍でも業績を伸ばしている。緊急事態宣言が発令されている間も、作業服はインフラ関連事業という認識で、臨時休業はしなかった。アウトドアという新領域を開拓しつつ、既存事業がコロナ禍でも会社を救った。本書では、上記のほか、広告宣伝力や、フランチャイズ運営といったことも紹介されている。ワークマン内部の社員、役員にインタビューしつつまとめられた一次資料として、他の小売業に携わる人のみならず、ビジネス書として、他業種の人にも自分が携わる事業に役立つヒントが得られると思う。

以上


ワークマンはなぜ2倍売れたのか?
酒井大輔 (著)
2020/6/29 初版発行

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